そこそこ歳を重ねたので、「言われるうちが華」の言う側になることが多くなってきた。もちろんまだ言われることもあるけど。
「言われるうちが華」は、一般的には言っても仕方ないという諦めによって何も言われなくということだと思うが、いざ自分が言う側になるとちょっと違うかなと思った。
仕事をするにおいて、ミスやら完了条件に届いていないことに対して何も言わないということはないと思う。
なので「言われるうちが華」というのはより多くの要求だったり、指摘点の話だと理解している。
自分が言う側の立場で、でも言わないときはどんなときかというと、
「細かい枝葉の指摘も含めるとより重要な指摘が埋もれてしまいそうだから重要な部分だけ言う」ときかなと。
例えばコードやドキュメントのレビューとかをしていると、考慮漏れやら体裁やらコメントのつけ方やらPRの書き方やら、指摘したいことが山ほどあることがある。
山ほどの指摘を全部コメントしてしまうと、修正に気を取られて本当に伝えたいことが伝わらなさそうだなと思って、より優先度の高いものだけをコメントしたりする。
「どうせ言ってもわからない」という諦めというよりは、確実にステップアップしてほしいので伝える内容の取捨選択をしてる感じ。
言わないことの理由なんて外から見えないので、それが諦めからきているのか取捨選択からきているのか言われる側はわからないと思うし、実際諦めている人もいるかもしれないけど、「最近あんまり色々言われなくなったな......」みたいな人も気を落とさないでほしい。
言う側もそれなりに気を使って、どこまで言っても大丈夫かなという距離感を計っているのかもしれない。